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自立訓練(生活訓練)ってどんなところ?就労支援との違いとは?

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【目次】

1.自立訓練(生活訓練)とは

2.対象者について

3.就労移行や就労支援継続(A型、B型)との違い

4.自立訓練(生活訓練)の選び方

5.ミライワークについて

 

1.自立訓練(生活訓練)とは

自立訓練(生活訓練)とは、福祉サービスの一つの事業体です。自立訓練(生活訓練)が提供するサービスは、就労移行支援や就労継続支援A型や就労継続支援B型とは異なり、働くことを主に支援するサービスではなく、生活の安定を図るために支援するサービスです。生活の安定のために、生活リズムをつくること、気持ちの安定を図ること、外出の機会を作ること、人間関係をどのようにしていくといいのかを考えること、自分自身の考え方のクセを考えること、これからの人生の選択を考えることなどに取組みます。

ひとりひとりの利用者さんによって、目指している目標や未来が異なるので、利用者さんの目指しているものに沿って、取り組み内容がさまざまになります。

取り組み内容としては、例えば家事について、自分自身のやり方を見直すということに取り組みたいという方がいれば、どのように取り組めば、その方が、楽に毎日の家事をこなせるのかというところに焦点を当てます。時間で区切るのか、掃除機を粘着カーペットクリーナーにするのか、家事をこなせないと思っている部分はどこなのか、についてヒヤリングを行い、無理しすぎることなく家事を行っていくために、いろいろな方法を提案を行い、実践し、見直し、新たな取り組みを検討するなどを行っていきます。

これは、家事についてだけではなく、外出についても行います。まずは、家から出るには、何が自分自身のきっかけになるのか、逆に何が自分自身の辛さになっているのか、怖さになっているのかを一緒に考え、上記の家事と同じようにPDCAを回していき、どうすれば、無理しすぎることなく外出できるのかを考えていくとなります。

生活リズムの安定についても同様に、どうすれば寝れるのか、もしくはどうすれば起きれるのかについて、考えていきます。

そして、生活の安定が図られたその後に、希望がある方は、就職についてや復職について考えていく事を行います。そのため、幅広い方に利用してもらえるサービスと言えます。言い換えると、幅広い目標を持った方が利用できるサービスとも言えます。

 

2.対象者について

自立訓練(生活訓練)としては、引きこもりの方、人が怖いと感じている方、外出が怖い方、出来事をマイナスに捉えやすい方、ストレスコントロールを学びたい方、人間関係の悩みを相談したい方、コミュニケーションスキルの向上を図りたい方、生活リズムの構築を図りたい方、これからの働き方を考えたい方などなどさまざまな方へサービスを提供します。

 

本当の意味で、自分らしさを見つけることができるサービスとなっているとも言えるかもしれません。

 

必ずしも働くために、通所をするということを決めて利用しないといけない訳でもなく、支援についても、就職関係だけの提供以外も提供できるとなっており、利用する方にとっては、負担の少ない形で、自分の未来について、相談できる場所になるとも言えると思います。

 

3.就労移行や就労継続支援(A型、B型)との違い

自立訓練(生活訓練)では、生きる事に自信を無くした方が、生きる事に自信をつける場所ではないかとも思います。

そのために、どういう事で、自信を失ったのかを考える機会になるかもしれませんが、必ずしも、それが仕事について、就職についてではなくていいというところが、就労移行、就労継続支援A型、就労継続支援B型との違いと言えると思います。

 

過去の経験や、過去の人間関係において、人間不信になったり、自分は社会に適応できていないと感じ、自信を失っている方は、一度、自立訓練(生活訓練)に見学に行くことを検討してもいいかもしれません。人と接することは、誰しも怖いもので、信頼関係の築き方もとても難しいものです。そういった人との関わりに対して、不安を抱いている方でも、通所してみることで徐々に、怖さについて、距離をとれるようになったり、怖さについて具体化することができるようになり、怖い場面と怖い人などが具体化され、これは怖くない。これは怖い。などが明確化され、辛い状況を客観的に見る事ができるようになります。

そういった客観視をするために、まずは、自分自身が怖くないと思う場所が必要です。そのためには、利用者さんが事業所を選ぶ際には、自身が居心地がいいと思う事業所を選ぶ事が一番重要かもしれません。特に、自身の怖さなどを客観視するためには、まずは、心の安全の場所が必要です。自身の安全の場を家以外の外で作る事を念頭に選んでいただければと思います。

自分にとってどうなのかという視点で考え、選んでいただければと思います。

就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型について選ぶ際には、働くことを想定して、選ぶ事が必要になるのですが、自立訓練(生活訓練)については、働くだけではなく、自身の怖さや不安について、開示できる事業所かどうかを元に、選ぶことが重要になると思われます。

 

自立訓練(生活訓練)と就労移行支援については、2年間の利用となります。就労継続支援A型、就労継続支援B型については、継続的な利用が可能です。利用期間については、2年と継続的に利用できるという違いがあります。

 

また、工賃というところについても違いがあります。

自立訓練(生活訓練)、就労移行支援では、工賃はありません。しかし、就労継続支援A型では、雇用契約を結び、働く事になるので、最低賃金が保証され働く事になります。

就労継続支援B型では、時給は各事業所によって異なりますが、働いていく事を訓練していく場となるので、一時間いくらという時給が発生します。それは、最低賃金よりも少ない時給になりますが、事業所によって異なるので、各事業所に聞いてみるといいでしょう。

 

期間と工賃という差もありますが、過ごし方や行う事についても差があります。

 

4.自立訓練(生活訓練)の選び方

自立訓練(生活訓練)では、2年間で、何をするのかというところになるかと思いますが、それも利用者さんの個人によって人それぞれと言った事になるので、自分自身がどういった2年間を使いたいのかというところをスタッフとともに考え、利用を検討されるといいのではないでしょうか。

 

さまざまな取り組みをしている事業所があります。

例えば、引きこもりの方への支援として、人との負荷のない交流を図るために。農場作業であったり、ゲームをしたり、家事をどうすればいいのか学ぶ訓練や、スポーツを通して人との交流を図るなどです。

家事援助などの自身の生活について主に支援を行っている事業所もあります。そのため訪問支援で、家事を一緒に行うことをしている事業所もありますし、実際に一緒に料理をつくることや、食事について買い物から考えていくなども行っているところもあります。

外出の訓練を主に行っている事業所もあります。一緒に外出をすることで、外での過ごし方について一緒に行っていく事をしている事業所もあります。

復職について主に行う事業所もあります。休職してしまった方に対して、今一度戻って仕事をするために対処を検討する事業所もあります。

いろいろな事業所がいろいろなことを主軸に事業を展開されているので、本当に支援の幅がさまざまです。

だからこそ、自分に合うサービスや事業所について、検討することや、体験することが重要になります。自分自身にあったサービスや事業所を見つけることを意識され、探されることがいいでしょう。

 

いずれにしても、どの事業所に通所されるにしても、自分自身の怖さや自分自身について気付けることが共通して重要なことになります。通いやすいか、居心地の良いセンターか、話しやすいスタッフか、話をしやすい利用者さんがいるか考えて通所を検討されるといいのではないでしょうか。

 

福祉には、いろいろなサービスがあるので、サービスで選ぶということもあると思いますが、特に自立訓練(生活訓練)は、利用者層やサービス内容が多様です。

2年後になりたい自分が想像できるのか、できないのかも考えながら見学、体験をしてみていただくといいのではないでしょうか。

 

事業所としても、利用者さんのニーズと合致しているかどうかは、かなり重要な部分となります。合致していないのに、無理して通所することもお勧めできないので、最初は、慣れるまでは無理するという事があると思いますが、徐々に慣れたら、通所できるのではないかと思え、いつか少し気楽に通所できるかもしれないということが想像できるかどうかという指標で、選んでいただければと思います。

 

そこが具体的にわからないなどあれば、自身のニーズに対して、見学にいった事業所においては、対応が可能かというところを聞いてもいいかもしれません。対応はほぼ可能と言われる事業所は多いとは思いますが、より具体的にその部分を聞いてみて、体験してみて、可能そうかどうかを考えて見てはいかがでしょうか。

 

もちろんその中には送迎がある事業所もあります。外出の公共交通機関が辛い方も多くいらっしゃると思います。そのために、送迎がある事業所を選ぶ事も重要なポイントです。

送迎があれば、実は出れるかもしれないのであれば、その選択も視野に入れて検討や見学をしていただきたいです。

 

5.ミライワークについて

ミライワークでは、総合的な支援方針として、自分らしさを見つけると共に、精神的な安定を図る。自分自身の幸せについて考え、自分らしく生きていくための力の構築を目指した支援を行う事としています。

本当の意味の自分らしさがわかり、無理なく人と接することができるように、客観的に、強みと弱みの整理を行い、そのどちらもそのままありのままを受け止め、自分自身を受け止める事ができるようになるようにと思っています。

また、人から言われた幸せではなく、自分自身の幸せについて、考えていただき、人の意見ではなく、実体験で幸せを感じていただけるようにと思っています。

人は、どうしても過去に言われた人の言葉に縛られて、自分自身の気持ちがわからなくなりがちです。そこで、人の言葉ではなく、自身の感じる幸せについて、考える時間として、ミライワークを利用していただき、数年後に、「ミライワークに来てよかった。自分の人生良いかも。自分がんばってきた。」と認められることができるようにと思っています。


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